ロシアのウクライナ侵攻

まさかのウクライナ侵攻である。これまで何度も見た光景がまた、繰り返されている。ミサイルで破壊される都市の建物、人々の生活、大量に「製造」される難民。大渋滞の道路、荷物を持って子供の手を引いて歩いて避難する人々。

少し前まではこれがシリアそしてアフガニスタンの光景だった。ヨーロッパではこんな野蛮なことは起こらないのだと何となく信じていた。21世紀である。平和であることが当たり前だと思っていた。でもそれは間違いだ。平和とは、私たちが守る努力をしなければ簡単に壊れてしまう不安定なものだったのだ。

私が目にするのがヨーロッパ発と日本発の報道に偏っているからだろうか、それとも同じヨーロッパだとより身近に感じるからだろうか、ロシアの侵攻の報道は「イスラム国IS」によるシリアの侵攻の時よりも、感情がこもっているような感じがする。

写真は2月24日と2月26日のフライト・レーダーのスクリーンショット。侵攻が始まってまだ間もない24日、商業航空機はウクライナ周辺の上空を回避して飛行していた26日にはさらに広い範囲を迂回している。

暖かくて過ごしやすい怖い冬

今年の冬は暖かい。大晦日から元旦にかけて小春日和。元旦の最高気温は20度、きれいに晴れ上がって絶好の散歩日和となった。いくらなんでも暖かすぎるとは思ったけれども、これから寒くなるのだろうなと考えていた。

しかし...。1月も、2月も異常に暖かい。20度を超える日も何日も。普通ならば、最低気温は0度前後、最高気温も10度くらい。それが最低気温が5度から10度くらい、最高気温が15度から22度。完全に春の陽気である。通常ならば雨季なのに、雨も降らない。過ごしやすいといえば、とても快適なのだが、空気は乾燥して、ポルトガル北部ではすでに森林火災も発生している。

移住して17年。森林火災が2月に発生するという事態は初めてである。こんなに雨が降らないと、夏の水不足も今から心配である。

写真は天気予報のスクリーンショット。雨の予報も出ているが、実際には蒸発してしまった(雨は降らなかった)。

 

ポルトガル総選挙 与党、予想外の圧勝

1月30日の総選挙で、与党議席の大幅減という事前の予想を覆して与党社会党が圧勝。史上2度目の与党過半数政権となった。 社会党の議席は230議席中108議席だったが、117議席を獲得した。

アントニオ・コスタ首相は勝利宣言で「絶対多数は絶対権力や一党政治を意味しない。担う責任がさらに重くなるということであり、全てのポルトガル人と共に、ポルトガル人のための政治を行う」と語った。

ポルトガルの極右政党シェーガは前回1議席から今回12議席を獲得して躍進した。極右や大衆烏合主義に足がかりを与えてしまった格好だ。シェーガは反ロマ人や反移民、反社会保障など排他的・弱肉強食を政策に掲げ、特にここ2年のコロナ禍で生活が苦しくなった人々の心を掴んだと思われる。目の前の生活が苦しくなれば、弱者を標的にして憂さを晴らそうとする人が出てくる。極右は人々の苦境を好餌として派生する、憎悪や鬱屈を糧として成長する。

元旦の散策

こんなに天候に恵まれた年末年始は、ポルトガルに移住して初めてである。11月に一時期、ぐっと気温が下がって霜が降りる日が数日続いたが、以来、平均15度程度、最高気温が22度という暖かい日が連日続いている。特に12月31日から1月3日にかけては、日が陰ると気温は下がるものの、日中は晴天で暖かく、それこそ4月上旬のような陽気だった。

大晦日には友人宅で新年を迎え、翌元旦には他の友人たちと近郊を散策した。散策といっても、起伏がある林の散策道を小川まで降りては尾根まで登って、さらに反対側の小川まで降りて...という6時間の道のり。午前中に谷間で落ち合って歩き始めた時は肌寒く感じたが、歩き始めて陽光が谷間まで差し込んでくると、すぐに汗ばむ陽気に。重ね着していたフリースやマフラーはあっという間にバックパックに収まった。Tシャツ一枚の友人も。木々の間から流れ出る滝も小川を流れる水の音も、飛沫さえも陽光に包まれると暖かく見えてくる。

途中、通った村のカフェで一休み、さらに村を見下ろす崖の上でピクニックのお昼ご飯。奇岩の間を抜けて、林道に戻り、出発地点まで戻ってきた。

私たちにとっては信じられないほどの好天であったが、気候変動を考えると心配になってくる。地球にとってはこの時期のこの天気は好天とはいえないのだろう。

輸送距離ゼロのクリスマス・ディナー2021

さて、今年のクリスマスはどうしようか。直前まで誰と、どこで、どう過ごすのか決まらなかった。コロナ禍下のクリスマスも、今年で2回目である。

直前の20日に、友人のトムとリンからテーマを決めてクリスマス・ディナーをやらないかとメールが入った。選択肢は二つ。まずは干し鱈の料理など、伝統的なポルトガルのクリスマス・ディナー。二つ目は地産の材料を使った創作クリスマス・ディナー。ちょっと離れているところに住んでいるエティも含めて何回かのメールのやり取りの末、輸送距離ゼロのクリスマス・ディナーに挑戦することに決まった。

材料はほぼ全て、自分たちの農園や庭から収穫された野菜や果物。但し、塩やスパイスは輸入品だ。輸送距離が一番長かったのは、29キロ離れた村からやってくるエティだったかも!

それでは早速メニューをご紹介しよう。

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2021年12月25日 クリスマス・ディナー メニュー

めざせ! 輸送距離ゼロ

 

前菜

イラクサのスープ(私たち)

じゃがいも、いらくさ、ハコベ、パセリ、玉ねぎ、塩、胡椒

 

玉ねぎ:地元農家から購入(2キロ)

塩:ポルトガルの大西洋沿岸の塩田(70キロ)

長い秋

11月の半ばに霜が降りてぐっと冷え込んで以来、気温は持ち直し、今年は寒くなるのではないかと覚悟をしていたのだが、肩透かしを食らった格好になった。今までのところ、霜が降りる様子もない。

紅葉がこんなに綺麗に、数ヶ月も楽しめるなんて初めてかもしれない。12月半ばに撮った紅葉の写真と、同じく半ばに撮った満月の写真をお見せしたいと思います。

 

コロナの規制緩和が進む英国を訪れる

英国では成人人口の約70%がコロナワクチンの接種を完了した7月半ば以降、感染者数が増加しているにも関わらず、都市封鎖(ロックダウン)の緩和を進めている。

7月半ばには、中程度の感染リスクがある国からの入国者は、ワクチン接種が完了していれば政府指定宿泊施設による隔離が不要となった(2週間で日本円にして約20万円の費用を利用者が支払わねばならず、隔離期間中はホテルの一室から出ることがほぼ禁じられ、男性警備員による女性利用者への性的暴行などが大きな問題となり、大不評だった)。

それでも、入国時には接種完了者でも搭乗72時間前の検査の陰性結果、入国国後2日目と8日目の検査は継続された。10月4日にこの規制が緩和され、接種完了者は到着2日目の検査のみとなった。英国出国時の搭乗72時間前の検査も不要となった。

二人で英国に行って、帰る間際に陽性結果が出て、揃って帰国できなくなったら困るので、連れ合いが一人で里帰りすることを考えていたが、ここまで規制が緩和されればまず問題はないだろうと、私も同行することになった。連れ合いは1年半ぶり、私にとっては3年ぶりの英国である。

ポルトガルの出国も英国入国も問題はなく、空港もコロナ以前の状態には戻っていないため、混雑もなく快適だった。

グリを忘れないために

8月の末頃だったか、2匹の病気の猫が集落にあらわれた。一匹は黒猫で、2回、庭の陽だまりで横になっているところを見かけた。骨と皮ばかりのその黒猫は、そっと餌を差し出しても近づいてこない。よろよろと後ずさりしながら塀から飛び降りて逃げてしまう。そんなことが二度ほどあってから2週間後、隣家の排水溝で死んでいるのがみつかった。死骸を取り出すのに町役場の職員を頼み、一騒動。臭くて大変だったという。

もう一匹は同じ時期に現れた灰色の猫。集落の中心にあるチャペルの前に駐車した車の下で暮らし始めた。痩せこけてはいるものの、人間には懐いている。少し世話をすれば元気になりそうに見えた。少なくとも死んでしまった黒猫よりは希望が持てた。

新型コロナ関連最新情報

ポルトガルは7月22日の時点で、全人口の70%以上が少なくとも予防注射の1度目の接種を終えている(RTP Noticias)。今後、予防接種完了者数の増加に応じて、順次、規制緩和を適用していくという。

ポルトガル全体で感染者数が減っているわけではない。大都市など、場所によっては感染者数だけを見れば危険水域ではないのかとも思える。地域格差もあるようで、例えばポルトガル北部中央部では感染者数ゼロが続いている場所もある。私は専門家ではないが、たとえ感染者が増えていても、実感として重症患者が増えているわけではないような印象もある。

欧州全体については、欧州疾病予防管理センター(ECDC)が毎週、更新しているCombined Indicator Map(統合指標地図)を見ると、少なくとも6月半ばから現在まで、ざっくり言って感染者数は増加している。

欧州疾病予防管理センターのリンクはこちら

クロワッサン

連れ合いがクロワッサンに挑戦してみた。ずいぶん前から、やってみると言っていたのだが、サワードウを使ったレシピを見てみると、作り始めから完成まで、寝かせる時間も入れて3日かかるというので、多少ためらっていた。作業に着手してから、時間はたくさんあったのでクロワッサンについてちょっと調べてみた。

トルコの国旗の三日月になぞらえて作った、マリー・アントワネットがオーストリアからフランスに嫁いだ時に連れてきたデンマーク人のパン職人がデニッシュペストリーの生地で作ったのが始まり等など。確かに中近東ではクロワッサンの形をしたお菓子はよく見かける。

生地を伸ばしてバターを挟み込んで重ねて、冷蔵庫で寝かす。バターを挟み込んだ生地を伸ばしてまた折り重ねて、冷蔵庫で寝かす。これを何度か繰り返して、3日目、伸ばした生地を細長い三角形に切ってそれを丸めて三日月型に。焼きあがったクロワッサンは、おいしかった!

 

写真は上から

 

バターを挟んで折り重ねたところ

細長い三角形を丸めているところ

オーブンに入れる直前のクロワッサン

美味しそうに焼きあがったクロワッサン

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