新年の温泉旅行 その3

そして、3日目。更に北、オーレンセに向かう。この町には、町の中心に露天の温泉がある。宿は町の中心から歩いて20分ほど、車の駐車を考えて選んだ。まずは荷物を置いて、水着やバスタオルを持って街中へ。

シエスタの時間で店はほとんどすべて閉まっている。閑散として寒々しい。ポルトガルの田舎町のように、冬は活気がないのだろうか。

温泉が開くのは午後5時。開店30分前くらいから人が集まり、列を作り始めた。スペイン人も並ぶのか、と驚きながらも列に加わった。もしかすると入場制限がある?

ほとんどきっちり17時、ゲートがオープンした。列のかなり前の方にいた私たちは無事に入場。男女別の更衣室に向かった。

更衣室に貸しロッカーがあるのはわかっていたが、鍵は持参だったとは考えなかった。バッグにはパスポートも入っている。どうしよう。露天風呂の周りに荷物が置けるような場所はなかった。仕方ないので、ロッカーの奥の方にショルダーバッグを、その前にデイパック、それらを覆うようにダウンジャケットをかぶせて、鍵穴はたまたま持っていたセロテープで止めた。田舎町でみんな常連のようだから、多分大丈夫だろう。

ここの温泉は38度から40度。浴槽の場所によって温度が違う。深い浴槽は水深が170センチはある。周りを見回すと、温泉を取り囲むように道路やアパートのビルが並ぶ。温泉に入っている人たちを見ているのは観光客なのだろうか。入り口の外にはまだ、列ができている。やっぱり、入場制限があったのだ。最初に入れてラッキーだった。荷物のことが心配であまりゆっくりできなかったが、荷物は無事だった。

翌日、旅行の最終日はオーレンセの町はずれにある露天風呂を目指した。川べりに沿って3箇所の温泉がある。2箇所は無料の露天風呂、一箇所は有料の温泉施設。数年前に訪れた時には浴槽が温度によっていくつかに分かれている露天風呂に入った。

楽しみにしていたのだが、行ってみると豪雨でその露天風呂は浸水。更衣室として使った小屋は土台からずり落ちて傾いていた。

それでもせっかくここまで来たのだからと一人6ユーロ近くを払って「温泉」へ。日本の温泉をイメージした内装で、更衣室につながる廊下には、蔵王温泉ののれんまでかかっていた。屋内の大浴場は大きな窓に面していて、外の景色がよく見える。屋外には和風に藁葺き(?)屋根のついた浴槽や、洞窟をイメージした浴槽も。熱いお風呂が好きなわけではないが、お湯がぬるいとやはりちょっと物足りない。

それでも、ポルトガルに15年前に移住して、こんなに温泉三昧したのは初めて。後ろ髪を引かれるような思いで帰宅の途についた。(終)

 

写真は上から

オーレンセ中心街にある無料の露天風呂。会場前。

同じく、オーレンセの露天風呂。開場後はかなり賑わっていた。

オーレンセ郊外の有料温泉施設。

数年前に訪れた露天風呂は浸水していた。