Nós 19コンサート

コインブラ県には19の行政区がある。Nós 19はそれら行政区からセミプロ、アマチュア、年齢・性別を問わず、 約200人を目安に募った音楽愛好家を出演者として、リハーサルの中で音楽を創造し、一回限りのコンサートを催す試みである。 即興を多用したその演奏は二度と繰り返すことはできず、同じ出演者が一堂に会することは二度とない。言ってみれば一期一会のオーケストラだ。

 

昨年(2018年)10月頃から、各行政府が中核メンバーとなりそうな音楽家たちに声をかけ、参加を呼びかけた。ピアノ、バイオリン、ギター等、楽器奏者が指揮者ティムとリカルドの元に集まり、基礎となる断片を作り始めた。

 

1月19日のコンサートに向けた出演者全員のリハーサルは僅か6回。全てのリハーサルに参加する人もいれば、一度しか来ない人もいる。二人の指揮者はリハーサルに来た出演予定者の様子を見ながら音楽を組み立てていく。

 

合唱のメンバーには各行政区の地元合唱団が、その他楽器には学校の吹奏楽部やギター部の部員が参加。彼らは町内会が準備したチャーターバスで平日の夜と週末午後のリハーサルにやってきた。

 

私たちの地元でコミュニティ合唱団を主宰するキンが中核メンバーの一人としてバイオリンを演奏する。その関係でコミュニティ合唱団とキンとミュージック・デュオのオブリビオンを組むポールがピアニストとして参加した。

 

私は参加しなかったが、連れ合いのスティーブが合唱で参加。リハーサルを一度、見学に行った。指揮者と出演者の間で合図が決められた。その合図に従って、指定されたグループや個人が音を出す。出演者は指揮者にはあまり注意を払っていない。おしゃべりばかりしている人もいる。指揮者は慣れたもので、怒るわけでもなく先に進んでいく。5時間のリハーサルの終わり頃だったせいか、何となく誰もがくたびれているようだ。もう帰ってしまった人もいるのだろう、誰も座っていない椅子が目立つ。この時点で、リハーサルは後2回しかなかった。本当に大丈夫なのだろうかと少し心配になった。

 

そして本番。この時だけ、誰もが本気になったようだ。スティーブは終わってから、びっくりしたと感想を漏らしていた。リハーサル中は何度言われてもおしゃべりが止まらなかったのに、本番になったらピタッと静かになって、指揮者の指示に集中していたという。公演は大成功だった。

このコンサートはこちらのリンクで鑑賞できます。

https://www.facebook.com/CoimbraRegiaodeCultura/videos/360826518061706/