ちゅっ!

夫のアジア出張に便乗して、友人が一家でアジアを回ることになった。日本にも二日だけ滞在する。楽しみにして、インターネットで色々と調べているようだ。私にもあれこれと聞いてくる。

それで、だ。

彼女「ねえ、ねえ、日本ではキスのことを『ちゅっ』て言うんですってね? じゃあ、別れる時、『ちゅっ、ちゅっ!』て言えばいいのね?」

私「...。」

ポルトガルでは友人同士とか知り合いで、別れる時にbeijinhos! とよく言う。メールの最後にもbjs( beijinhos の短縮形)と書かれていることが多い。じゃあね、とかまたね、とか言うくらいの意味だ。直訳すると「キス(複数形)」。英語で話していると、 beijinhosの代わりになぜかkiss, kiss! と繰り返す。だから、ちゅっ、ちゅっ...。

私「だめだめ、日本でそんなこと言っちゃだめだよ。何かと思われるわ。初めて会った人にキスしてもだめ、ハグしてもだめよ!」

隣人のアリスに言わせると、昔はこんなに誰にでも彼にでもキスしたりハグしたりはしなかったという。「時代の流れなのかもしれないわね」とため息をついた。

今では、初めて会った人同士でもほっぺたに「ちゅっ、ちゅっ」と2回キスする。私が東洋系だからということで、時々、どうしていいかわからない顔をする人はいるが、大抵、キスということになる。握手のために手を差し出しても、握手しながらキス。

慣れてはきた。だけど、キスする人は選びたい。キスされたくない場合はどうすればいいのか、まだわからない。