ペドロガオンその後
ペドロガオンの大惨事から2週間経った7月1日、ユーカリの単一植林に抗議するアクションがリスボンの国会前で行われた。山火事で大きな影響を受ける私たち、ポルトガル中部に住む地元移民コミュニティからも25人程が参加した。
インターネット上では、かなり大きな抗議行動になりそうな印象だったが、ふたを開けてみると、参加者は60人程度。地方から3時間もかけてやって来た私たちのグループが最大だった。土曜日で誰もいない国会、報道陣も来ない。主催者がマイクを握って、「ペドロガオンを繰り返すな!」「ユーカリはいらない!」 と空っぽの国会に向かってシュプレヒコールを繰り返しても、やっぱり盛り上がらない。
毎年、ものすごい件数の森林火災が発生する。今年は64人も亡くなっている。なのに、この関心の低さは何だろう。ポルトガル人の参加者は「ポルトガル人は、自分の尻に火がついた時だけ行動するんだよ。賃上げ闘争だったら、すぐに集まる」と言う。ホントにそんなものなのか?
が、思い返せば東京に住んでいた頃は私も、地方の問題には鈍感だった。関心はあったし、頭ではわかっているのだ、環境破壊、ダム、米軍基地、原子力発電等など、全て自分の生活に関わっているのだということ。けれども直接、影響を受ける人達の痛みを身体感覚として感じることはあまりなかった。
森林火災はペドロガオンで終わった訳ではない。その後も毎日、発生している。犠牲者こそ出してはいないが、負傷者や住宅の焼失など重篤な被害は出ている。
森林焼失面積は7月だけで14万ヘクタール以上。ここ10年平均の5倍近くになる。登録された森林火災件数は2017年1月1日から7月24日までで7,795件。森林火災の発生状況や消火経過をリアルタイムで伝えるfogos.ptのサイトをみると、常に100件を超える森林火災が同時進行中であることがわかる。これが危機的な状況だという実感は、都市部の住民にどのくらい共有されているのだろうか。
写真は上から、ペドロガオンの大惨事で逃げ遅れた人びとが犠牲になった現場。下の写真はRTPニュースインターネット版のスクリーンショット。8件のニュースのうち7件までが森林火災。


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