さくら
引っ越した当初からある桜の大木。その下に納屋を作って、「桜木庵」と名付けた。ある朝、3本ある枝の一本が折れてしまった。幹が部分的に腐っているし、アリも住み着いているので、以前から危なそうだと思ってはいた。
毎年、深紅色の甘い実を付ける。木が大きいし、実は木の外側に多くつくので、野鳥にとっては格好のえさとなるが、収穫するのが難しい。足場を組み立てないと届かないのだ。春になれば、ちょっとしたお花見気分も味わえる。
周りにはいろいろと建物があるのに、壊れたのが「桜木庵」の瓦が数枚だけだったのは奇跡に近い。桜の木そのものは、支柱を作ればまだ持ちそうだが、大きな枝で覆われていた部分がぽっかりと空いてしまった。


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