第二十一日目 Perast(モンテネグロ)泊
アルバニアとモンテネグロのHani Hotit国境も、問題なく通過できた。待ち時間も入れて20分くらいだっただろうか。国境を越えても、ギリシャからアルバニアに入った時とは違って、風景は大きく変わらなかったが、雰囲気が変わったような気がした。
入国してすぐに、交通渋滞に遭遇。まっすぐな道路で何もないなのに、車がひしめき合っている。反対車線から強引に割り込んでくるのもある。何事かと、少し離れたところに車を停めて見に行くと、日曜の朝の蚤の市(或いは泥棒市?)。こんな物まで売るの? と思うようなものまであって、人で溢れている。古着や靴や大工道具、農機具からスキーまで。じっくり見れば、きっと掘り出し物があるだろう。
モンテネグロはそんなに大きな国ではない。宿泊せずに一日でクロアチアに抜けることも考えていた。首都ポドゴリツァは通り道だから、一応見ておこうと地図上で中心と思われるところまでドライブしたが、事前調査をせず知識がなかったからか、寂れた感じの地域に入ってしまった。建物は低層(2階とか3階建)で自動車の通行には便利といえば便利なまっすぐな道だけど歩行者が安心して歩けそうな路肩がなく、人もまばら。何となく埃っぽい。想像していた都市(何を想像していたのだろうか...)とは違って面白くなさそう。だったらそのまま海岸線に沿ってクロアチアまで行くか。
コトル湾(奥深い入江となっている)入江の両岸を結ぶフェリー乗り場に向かった。湾の最狭部はフェリーで対岸とつながている。海岸に沿った道は、来年の観光シーズンまでに拡張するためなのか、どこもかしこも工事中。途中の村にはやはり観光客目当てのホテルやペンションが立ち並ぶ。もちろん今はオフシーズンだから客はいないし大半は営業もしていない。かき入れ時に稼ぐために、こんなふうに自然が壊されてしまうのだ。何だかがっかりしてしまう。もちろんここだけではない。日本もそうだった。他の国の「リゾート」も似たり寄ったりだ。シーズン中は観光客で賑わうけれど、オフシーズンになると寒々しいコンクリの塊ばかりが目につく。
フェリー乗り場からコトル湾を海岸線に沿って少し走って様子を見ることにした。ここまでの道が面白くなかったからあまり期待はしていなかったがとにかく行ってみることにした。
コトル村には見事な城壁が。一瞬、モンテネグロの万里の長城か! と思った。さらに進んでコトル湾の宝石と言われるPerastの集落へ。観光シーズンが終わって、多くのホテルや宿が閉まっているが、活気はある。中国人の観光客も多い。穏やかな海岸、どこまでも透き通った水、ところどころに浮かぶ小さな島。一度は来たい、御伽話のような場所である。これからオーバーツーリズムに曝されることなく、この自然を守っていかれるのだろうか。
さて宿はどうしようか。客引きのあんちゃんには聞きたくない。村中のスーパーのお兄さんにどこかに宿はないか、と聞くと友人がやっている宿と連絡をとってくれた。一泊50ユーロ。安くはないが、営業しているホテルはもっと高いだろうし暗くなる前に宿を決めたかった。紹介してもらったその宿も夏が終わって休業中だった。到着すると、スーパーのお兄さんの友人が掃除している最中だった。英語が全く通じないが、それでも何とか意思疎通して、問題があればすぐに連絡してくれと、彼女は電話番号を置いていった。さて...。
一応、エアコンはあるので暖房29度に設定したが。シャワーはお湯は出るが、どうやらシャワートレイにヒビが入っているようでバスルームが水浸しになる。料理器具はまあまあ。食器は使う前に洗わないと心配。これで50ユーロは高いけれど、モンテネグロの一夜は静かに過ぎていく。宿を紹介してくれたスーパーのお兄さんは手数料を請求するわけでもなく、路頭に迷いそうになった外国人観光客の役に立ったと純粋に喜んでくれている。宿に持ち込んだワイン、フェタチーズとはちみつ、パンで夕食の後で寒い夜のPerastを散歩した。
写真は上から
蚤の市
モンテネグロから行かれなかったThethの山が見える
入江に浮かぶ島
Perastの街並み




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