第十五日目 アルバニアへ ブリント泊

朝、7時に宿を出た。レフカダ島から最も西側のギリシャとアルバニアの国境Filiatesまで3時間ほど。陸路で国境を越えるなんて何年ぶりだろうか。もちろん欧州内の国境は何度も超えているが、移動は自由なのでパスポートを見せる必要がない。ネットの書き込みを見てみると、国境で係官に難くせつけられて袖の下を要求されることがあると書いてあった。相場は10ユーロから15ユーロ。変な係官にあたって荷物を全部車から出して検査されたら、後が大変だ。この国境で万が一問題があった場合ギリシャに戻って内陸にある主要国境までいかなければならない。そうなったらアルバニア入国は明日になってしまう。

海底トンネル(3ユーロ)を通過してイグメニッツァへ。寄り道せずにひたすら国境を目指す。

気を揉んでいたが、問題なく10分くらいで国境を通過。税関係官は、私たちの車をみると「OK、バーイ!」 それで終わり。

国境を越えると景色が一変した。乾燥した高山が聳え立ち、その前にある低い丘に村が点在している。フェリーまでは大した距離はない。車だ4台だけのって、ワイヤで移動するフェリーである。車一台で7ユーロだが、8ユーロ請求された。二人いるから1ユーロ。値段表を見てみると、徒歩での乗船料は75セント。ぼっているのは分かっていたが、あまりにもあからさまでおかしかった。昔だったら、随分と怒っていただろう...。

国境の状況がわからなかったので、宿はとっていなかった。フェリーのすぐそばにある三つ星のリビア(Livia)・ホテルに行くと、最初に部屋を見るかときかれた。

その一言で色々なことを思い出した。昔は宿の予約なんかしなかった。町や村についてから、安宿が集まっている地域に行って、一軒一軒、値段を聞いて、部屋を見せてもらってから決めていた。今ではインターネットで先に予約するのが当たり前。でもこれって、本当に当たり前? シーズンオフである。ふらっと宿に行って部屋があるかないか聞くのも、旅の醍醐味ではなかっただろうか。何軒か回って、どれも満室だと泊まれるところがあるだろうかと心配し、一番安いところに泊まれないと損した気分になったものだ。

ホテルでは最上階の、多分、一番いい部屋を見せてくれた。綺麗だし広い。当然、それで決まり。私たちが荷物を運び込んでいるとジャズピアノの音楽を流してくれた。まずは庭でコーラとスパークリングウオーターでくつろぐ...と言いたいところだが、ギリシャと同じように、ネコは可愛がられているのだろう、可愛らしいネコたちが何匹も寄ってきて、膝の上に乗ってきた。

ホテルの隣には世界遺産のブリント(Burint)の遺跡と森がある。2、3時間かけてゆっくりと回った。それぞれの遺跡の前に説明文があって、わかりやすい。まだ日は高い。すぐ側のKsamilという町に向かった。ここで夕食でもと考えていたが、予想外に観光地。もちろんシーズンオフなので観光客はいないが、観光シーズン用の宿泊施設やレストランや土産店はどれも閉店。フツーの人は、どんなふうに暮らしているのだろうか。

車を停めた通りの名前を見てびっくり。イサドラ・ダンカン通り。現代舞踊の元祖イサドラ・ダンカンとKsamilは何か関わりがあるのだろうか。

Livia Hotel三つ星ホテルだが、それは昔のこと? 家族経営の宿という何だか温かい雰囲気の宿である。経営者(?)はホテルの最上階に住んでいるようだ。夜はレセプションにあるレストランに家族が集まって食事をしたり、子供たちが宿題やゲームをしていた。

写真は上から
ギリシャとは随分と異なる景色
ボラれたフェリー
Brunteの遺跡にある井戸。ロープを使って水を汲み出した後が残る
リビア・ホテル