44年ぶり! 集落の夏祭り

6月末にもなると、ポルトガル全土が夏祭りモードになり、この辺りでもあちこちで週末に夏祭りが行われる。同時に何ヶ所も、なのでどの村の祭りに行くか悩んでしまう。8月最初の週末にはウチの集落で44年ぶりに開催された夏祭りも含めると、この近くだけで三ヶ所、夏祭りが開催された。

この集落が属する村では毎年、夏祭りが開かれるが、この集落での祭りは44年ぶり。私たちがこの集落に住み始めて初めての夏祭りである。高齢化や過疎化が進んで、集落では夏祭りをやらなくなってしまったという話だった。44年も前から高齢化? とも思ったが、村で祭りが行われるから立ち消えてしまったのかもしれない。

今年の3月ごろに、集落の友人が夏祭りを企画していると聞いた。彼女はこの集落でまた、夏祭りをしたいと奮闘を始めた。「無理に決まっている」「できるわけがない」と最初は否定的な声ばかりが聞こえてきたという。それでも数ヶ月間の準備期間を経て、無事に開催にこぎつけた。近隣の村からはうまく行くわけがない、と失敗を期待して(?)見にきた野次馬もいるという。

ポルトガルの夏祭りはどこも似たり寄ったりではある。10人から12人くらいが座れるピクニックテーブルがずらっと設置されて、肉料理か魚料理が提供される。セットメニューでスープとサラダ、デザートとワイン、最後にコーヒーがつく。金曜日から日曜日まで、3日間の開催であれば出されるメニューは日替わりとなる。丸太に突き刺してある釘を金槌で打ち付けるとか、くじを引きで景品がもらえるといった、地味なゲームがあることも。

そして目玉は会場に設置される大規模なステージ。これでもか! というくらいの音響で音楽を流すのだ。音楽が始まると、とてもではないが話などできない。私は常に耳栓を携帯している。地元のポルトガル人も、音が大きすぎるとは言うのだが、これが夏祭り、と思っているかは知らないがおとなしくステージ上のパフォーマンスに見入っている。

ウチの集落の夏祭りだが、今年は小規模。規模は村の祭りの4分の一くらい。ステージも4分の一くらいで(それでも音は大きかった!)、会場は教会前の小さな広場だった。ピクニックテーブルも6台。食事はビファナ(焼いた豚肉を挟んだサンドイッチ)、ツナのバケットサンド、カルドヴェルデ(キャベツのスープ)、ホットドッグ(のようなもの)、ワインとビール、ジュースや炭酸水。

どのくらい集まるのか、食事は十分あるのか、主催者は心配したけれど、蓋を開ければ100人以上が集まって、食べ物もほぼ全て売り切れ。音楽はやはり大音響だったけれど、途中からカラオケになって村人たちが思い思いに声を張り上げた。

夜中の2時まで大盛況だった(という。私は12時には家に戻った)。翌朝、通りかかると、会場はきれいに片付いていた。祭りが2時に終わるとすぐに掃除を始めて早朝4時までかけて片付けたと聞いた。

大盛況に終わった久しぶりの集落の夏祭り。来年もがんばるぞ〜! と今からみんな楽しみにしている。企画した友人は頬が緩みっぱなしである。

 

写真は上から、

会場の全景。

チャペルの横に設置されたキッチンで食事を準備するスタッフ。

カラオケのステージ。

夏祭りを楽しむ人々